海域の緑化
Greening-up the Ocean
海域の緑化に関する現状と展望
大阪湾の水際線は、戦後の開発によりそのほとんどが直立の護岸や岸壁となっており、砂浜や浅場といった生物の生息に望ましい海域環境が失われてきました。現在、この状況は徐々に改善されているものの、自然環境の急速な回復は期待できません。
しかしながら、関西国際空港やフェニックス埋立処分場をはじめとした人工島では沖合に干潟や浅場、緩傾斜護岸等を整備し、人の手による藻場の造成・保護の取り組みを行うことで自然環境の再生に成果を上げており、かつて天然の砂浜や浅場が持っていた生物育成機能を沖合の埋立地で補うという流れが形成されつつあります。
CIFER・コアの取り組み
CIFER・コアでは、現在整備中の阪南2区北側海浜緑地を中心に藻場養成に向けた調査や既存のコンクリート護岸をエコ化するための実験を行っています。この海域を緑化することにより、大阪湾沿岸にわずかに残る砂浜や干潟と一体化した自然環境ネットワークを形成し、新しい海域生物の生育・拡散拠点を創ることを目指しています。
藻場の整備と造成
自主事業阪南2区の護岸調査
阪南2区には多様な海藻類が繁茂しています。この海域を適切に守るため参画者を募り、ブルーカーボンクレジットの獲得を目指します。