WG7
エコパネルの開発実験
泉大津汐見沖
目的
直立の護岸や岸壁に凹凸のあるエコパネルを取り付ける等の小規模な改善・改良により、生物の生息域を確保するための実験を行う。
経緯
WG7では、新たに構築される護岸・橋脚、既存護岸等の簡易なエコ化方策として、大阪湾広域臨海環境整備センターの協力を得てエコパネルの開発を検討してきました。
平成27年度に鋼製エコパネル2基を作製し、会員企業で開発中の3種の材料とベースとなる無収縮モルタル含めた4種を塗布したものをフェニックス泉大津埋立処分場護岸に設置しました。生物付着状況を観察すると、水質状況により稚ガニが多数パネルに上がっている様子が観察されました。
WG7のエコパネルおよびWG5のエコブロックの検討内容を踏まえ、平成29年度には大阪府漁業協同組合連合会および兵庫県漁業協同組合連合会との共同提案として、直立護岸などのエコ化推進に向けたパンフレットを作成し、関係行政機関等に配布しました。
令和元年度には、錆や腐食に強く、夏場に鋼製パネルに比べて高温にならないコンクリート製エコパネル3基を作製、同じ場所に設置しました。設置後の調査では、海藻や付着生物はコンクリート製パネルの方がやや多く、イソガニの遡上などが観察されました。
検討成果と今後の展開
直立の岸壁や護岸の整備や改修にあたっては、付着生物等の蝟集に有効なエコパネルの効果について行政機関、マリコンなどへ周知を図るとともに、施工性、経済性、効果等についてさらなる改良を検討します。
構成員 | 五洋建設㈱ / 日本海工㈱ / 阪神高速技研㈱ / ㈱ニュージェック / ㈱総合水研究所 / 湾建㈱ / 大阪湾広域臨海環境整備センター 【アドバイザー】大阪府立大学 大学院教授 大塚耕司 / 大阪市立大学 名誉教授 矢持 進 |
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※構成員の組織名、職名等はWG結成当時