陸と海からのグリーンイノベーション~CIFER・コア~

WG11

C.S.Sによる二枚貝養殖実験


岸和田泊地・阪南6区

目的

WG3のタイドプールにおける実験から、ガラス破砕材であるクリスタルストーンサンド(C.S.S)には、砂と同等の生物育成基質としての効果が認められたため、C.S.Sによる二枚貝養殖実証実験を行う。

経緯

CSS基材を入れた養殖用コンテナ
販売サイズまで成長したアカガイ

WG11では、岸和田市漁業協同組合の協力を得て、岸和田泊地において海砂に代わるC.S.S基材を入れたカゴにアカガイ・アサリの稚貝を入れ、-1m、-3mに垂下する養殖実験を行っています。アカガイは令和3年6月から2年余、アサリは同年9月から1年弱設置し、販売サイズになれば引き上げます。アカガイの対照区にはアンスラサイト、アサリの対照区には天然砂泥を使用しています。

また、環境条件の異なる阪南6区内水面でアカガイ用のC.S.Sカゴ1個、アサリ用のC.S.Sカゴ1個を-1mに垂下する実験を行っています。岸和田泊地では、令和3年8~9月の間に水質の悪化が原因でアカガイが全滅したため、9月下旬から新たな稚貝で実験を再開しました。

検討成果と今後の展開

C.S.Sを基質としたアカガイとアサリの育成実験では、約5か月間で殻長3.8cmから7.0cmへ成長するなど良好な生育結果が得られ、C.S.Sの用途拡大の可能性が示されました。
マガキとあわせ、アカガイ・アサリ等の養殖、食を通じた地域の振興、さらには水産業の発展に向けて、行政、漁業関係者等と連携します。

構成員 藤野興業㈱
【協力】岸和田市漁業協同組合 / 小島サステナブルフィッシャリーズ㈱ / ㈱シャトー海洋調査 / ㈱総合水研究所
【アドバイザー】大阪市立大学 名誉教授 矢持 進
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